カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2023年)
はじめに
フランスの医師らによって提唱された「免疫負債(immune debt)」仮説 [1] は、閉鎖的生活などによって長らく病原体に曝されない状態が続くと免疫が低下し、社会生活が正常に戻ったときに感染症に罹りやすくなるというものです。特に、COVID-19 パンデミック下での行動制限、社会的距離の確保、マスク着用などの非医薬的介入(non-pharmaceutical interventiion, NPI)は、子供の免疫発達を阻害し、社会活動の回復と感染対策の解除に伴って、感染症にかかりやすくなったとしながら、最近の感染症流行の説明に使われています。
世界的にCOVID-19感染対策の解除、緩和後に、様々な感染症(RSウイルス [RSV} 感染症、季節性インフルエンザなど)が流行し始めたのは事実です(後述)。これは、単純に感染対策を放棄したから感染症がまん延するようになったと説明する専門家が多いですが、一部では免疫負債論を支持する専門家もいます。特に、日本では、テレビやメディア記事に登場する医者や専門家は、こぞって免疫負債論を展開しています。この影響は、テレビのニュースやワイドショーまで及んでいて、MCやコメンテータまでもが、「コロナ禍で免疫が低下」というフレーズをさも当然のように口にしています。
免疫負債論はあくまでも仮説で、これまでいかなる科学的証拠も提示されていません。現状では、代替的説明を取り上げることもなく、感染症のまん延をすべて免疫負債で説明しているだけに過ぎません。事実、この仮説は多くの批判を生んでいます(→免疫負債?)。
免疫負債論の提唱者であるロバート・コーエン(Robert Cohen)らは、半年ほど前に、先の見解論文 [1] の続報(論説)を同じ雑誌に発表しました [2]。ここで紹介しながら、昨今の感染症の流行について、果たして免疫負債で説明できるのか、その原因を考えたいと思います。
1. コーエンらの続報
コーエンらの論説では、のっけから証拠を示すことなく、NPIの導入が免疫低下をもたらしたと主張しています。以下に翻訳して引用します。
過去3年間、悪夢のような COVID-19 パンデミックは、他の多くの小児感染症の疫学に影響を与える前例のない NPI を課した 。長期にわたる多くのウイルスや細菌への曝露が減った結果、ありふれた様々な病原体に対する免疫刺激が不足し、これらの病原体に対する「ナイーブ」集団が拡大し、集団免疫が低下した結果、小児がこれらの感染症にかかりやすくなった。
このような背景に鑑み、1 年半前に、私たちのグループは「免疫負債」という概念を本誌で提唱した。簡単に説明すると、感染対策が解除された後、重症度の異なる多くの感染症が疫学的にリバウンドし、1年を通して予測不可能な流行が起こることを懸念した。世界的に、多くの研究者が、「免疫ギャップ」とも呼ばれる私たちの「免疫負債」の概念に同意する論文を発表した。
この続報を発表するに至った動機について、コーエンらは、免疫負債論の概念が誤解され、単純化されすぎたために、ウェブメディアや SNS 上で多くの論争や極論が生じ、反発が起こったことを挙げています。そして、この概念の反論者たちが十分に理解していなかった点を明らかにし、彼らの革新的な仮説の概要を伝えることを目的としたと述べています。そして、以下のような断り書きがあります(翻訳引用)。
COVID-19 のパンデミックを封じ込めるために、NPIの実施が必要であったことには全面的に同意する。しかし、あらゆる治療手段と同様、予期せぬ結果を招いた可能性があることも確信している。
私たちは、NPI が個人の免疫能力を低下させるとか、RSV やインフルエンザウイルスなどの病原体への曝露が不足すると、免疫系に取り返しのつかない損傷を与える可能性があると断言したことはない。私たちは、病原体への曝露が不足することで、NPI が特定の病原体に対する適応免疫を低下させる可能性があることを示唆しただけである。
コーエンらは、この続報においても、感染症の増加についてすべてを免疫負債で説明していて、他の可能性のある説明は一切行なっていません。例えば、この冬、多くの国で多数の乳児が細気管支炎で入院したとすれば、それは、特に幼い乳児を持つ親を含む全住民が呼吸器系ウイルス(RSV など)に感染しやすくなり、地域社会での流通と伝播が増加したことが一因であると述べていますが、これ自体は考えられうることです。さらに、一部の母親は新生児に RSV 抗体を感染させ、新生児の防御力を低下させている可能性があるとも述べています。
問題は、このようなウイルス感染症の増加を「免疫負債は返済期限を迎え、利子をつけて支払われようとしている」という表現で語りながら、フランスでの前例のない気管支炎の流行は免疫負債概念の信憑性を高めていると断定していることです。
免疫負債論の拠り所としているのが、コーエンらが実施したフランスの市中感染ネットワークにおける感染症の動向についてのサーベイランス研究です。この研究では、2020年に感染症が減少した後、2021年に従来にないレベルまで増加していることが示されています。エンテロウイルス感染症のみならず、中耳炎、胃腸炎についても、同様の結果が報告されているとして、これらのアウトブレイクの激しさは、免疫負債概念の妥当性を後押しするものであると断定しています。
さらに、英国の例を挙げながら、COVID-19 のパンデミック封鎖により、青少年が髄膜炎菌に暴露される機会が減少し、保菌率が低下したため、この集団では別の「免疫負債」が生じた可能性があるとしています。今後数週間から数ヶ月の間に、侵襲性髄膜炎菌感染症だけでなく、肺炎球菌感染症、さらには A 群溶血性連鎖球菌(GAS)感染症の増加が懸念されるとして、これは小児におけるウイルス性疾患の復活にも部分的に起因していると主張しています。
結論として、上記の知見は、免疫負債という一般的な概念を裏付けるものであり、それは病原体や感染経路の違いにより、様々なレベルで現れる可能性があると述べています。そして、各国は、免疫負債がもたらす結果を抑えるために、予防接種プログラムを強化し、感染症サーベイランスを改善する必要があると主張しています。
コーエンらの主張には矛盾もあります。NPI が集団的な免疫低下をもたらし、感染症の増加を促すと言っているのに、子どもの感染症が増えると、今度は「NPI を実施しろ」と言っているのです(以下翻訳引用)。
病院の救急サービス、病棟、集中治療室が過負荷になるような新たな流行パターンは、保健当局によって予測されていたはずであり、緊急かつ具体的な適切な対応が必要である。幼い子どもたちを守るため、また免疫負債がもたらす結果を打ち消すために、幼い子どもたちを対象とした NPI を迅速に実施すべきである。
2. 国内の感染症の流行
日本では、テレビやウェブ記事に登場する専門家や医師が、コロナ禍での感染症の増加をこぞって免疫負債で説明しています。ここで、コロナ禍の日本において感染症の流行はどうであったか、モデルナジャパンの疫学情報と国立感染研究所の情報 [3] を参照しながら、見ていきましょう。
図1は、モデルナのサイトから転載したCOVID-19と季節性インフルエンザの患者数の推移を示します。COVID-19 は第 6 波から現在(9 波)に至るまでが示されていますが、第 6 波流行が起こった 2021〜2022 年の冬にインフルエンザ流行は見られず、2022〜2023年の冬になって流行が戻っていることがわかります。そして、この夏からの季節外れの異常な流行になっているわけです。
図1. COVID-19および季節性インフルエンザの患者数の推移(モデルナジャパンの疫学流こうサイトより転載).
次に、子どもを中心として発生する各々の5類感染症について、年次流行のパターンを見ていきましょう。まずは、季節性インフルエンザです(図2)。横軸は週になっていますが、COVID-19 が 5 類化された5月8日の週は 19 週目に相当します。前述したように、2020〜2021 年、2021〜2022 年の冬の 2 年間は流行が起こりませんでした。2022〜2023 年になってから例年より低いピークで流行が戻っていますが、それまでの流行のピークの高さには大きな差があることもわかります。
図2. 季節性インフルエンザの年次別流行パターン(文献 [3] より転載).
ちなみに、熱帯や亜熱帯ではインフルエンザは季節性はありません。日本のこの夏からの異常な流行は、感染対策の解除に加えて、ひょっとしたら温暖化の影響もあるかもしれません。
図3は咽頭結膜熱(いわゆるプール熱)の年次パターンを示します。例年初夏に流行しますが、2020 年にはほとんど流行が見られず、2021 年、2022 年はそれまでより低いピークでの流行になっていることがわかります。そして、今年は初夏に続いて秋の異常な流行になっています。このあたりは、インフルエンザの流行の傾向に似ているかもしれません。
図3. 咽頭結膜熱(プール熱)の年次別流行パターン(文献 [3] より転載).
咽頭結膜熱は、アデノウイルス(二本鎖直鎖状 DNA ウイルス)が原因で起こる感染症です。飛沫感染や糞便を介した接触感染で起こります。ウイルスはエンベロープをもたないため、アルコール消毒は効果がなく、感染予防策としては、流水や石けんによるこまめな手洗いや、飛沫を防ぐことが重要です。
図4は、RSV 感染症の年次流行パターンを示します。この感染症は、RSV(エンベロープを持つRNAウイルス)による呼吸器系感染症で、患者の多くが1歳以下の乳幼児で占められています。例年、秋から冬にかけて流行するとされていましたが、図4にみられるように、少なくとも 2018 年からは夏から秋にかけて流行しています。2020 年にはほとんど発生しませんでしたが、2021 年に 7 月にピークとする大きな流行がみられ、その後、ほぼ例年の流行パターンに戻っています。ただ、今年の流行は、2021 年と同様に立ち上がりが早くなっています。
図4. RSウイルス感染症の年次別流行パターン(文献 [3] より転載).
2021 年夏における RSV 感染症の流行は世界的傾向でした。北半球の英国や日本だけでなく、南半球のニュージーランドでも大きな流行がありました [4]。英国では、2021 年の夏からウィズコロナ戦略(living with the coronavirus)への方針転換が始まり、マスク着用をはじめとして感染対策が緩和された時期と重なります。
図5はヘルパンギーナです。この感染症は、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性のウイルス性咽頭炎です。乳幼児を中心に夏季に流行する、いわゆる夏かぜの代表的疾患として知られています。大多数はエンテロウイルス属ウイルスに起因します。感染経路は接触感染を含む糞口感染と飛沫感染です。
上記したように、例年夏に流行していますが、2020年から昨年にかけては発生数がきわめて少なく、今年になって急激に増加しています。しかも若干早めのピークになっています。
図5. ヘルパンギーナの年次別流行パターン(文献 [3] より転載).
このように各感染症の流行をながめてみると、毎年同じように流行し、コロナ禍で減衰し、かつその減衰パターンは一様ではないことがわかります。コロナ禍での全体的な傾向としては、パンデミック初期の2020年には流行は起こらず、その後徐々に流行が回復してきて、2023年になって異常なパターンが出ているということが言えますが、RSV感染症のように、2021年に大流行したものもあります。これは罹患者が免疫が未発達の乳幼児であるか、それよりも年齢が上の子どもであるかの違いやウイルス暴露の変化(後述)が影響していると考えられます。
上記の各感染症に年次流行パターンは、免疫負債論にとって明らかに不利な証拠を提示しているように思えます。免疫負債は、NPI が実施されると免疫が低下し、感染症が増えるというものですが、この説明に従えば、コロナ禍以前は NPI がないので、免疫は獲得された状態になり、一定期間流行は起こらないか、あるいは年(数年)ごとに増加と減衰を繰り返すオシレーションになるはずです。しかし、各々の感染症は、毎年同じようなレベルで流行を繰り返しています。これは免疫負債では説明できません。
コロナ禍での感染症の減衰と昨今の増加は、それぞれ単純に感染対策が強化されたため、それが解除されたためとするのが、一番理解しやすいです。
3. 免疫負債論への批判とそれ以外の仮説
免疫負債仮説は、一部では支持されていますが、それを裏付ける免疫学的証拠はいまのところありません(ちなみに、日本でテレビに出てくる専門家や医師は、なぜか全面的にこれを支持)。海外では多くの専門家が、免疫負債論を批判しており、私たちの免疫システムが機能するためには、常に感染という背景が必要だというのは間違いだとしています [5, 6]。私たちの免疫システムは非常に強固で強力であり、例えば、1918年に大流行したインフルエンザに対する免疫記憶は、長期間維持されていることは明らかであるとしています。
コーエンらが言う、COVID-19パンデミック初期に子供たちがウイルスにさらされなかったというのも厳密には正しくありません。例えば、英国においては、ロックダウンが開始されたのは 2019/2020 年の通常の冬の呼吸器感染症の波が去った後であり、学校は 2020 年秋に予防策を変えながら再開されたため、子どもたちは依然として感染症にさらされていました [6]。
2021 年には、日本と同様に英国でもRSVが大流行しました。2020 年夏からは、ロックダウンやその他の物理的制限、その他の保護措置によって、おそらく社会のウイルスへの暴露は減少したでしょう。同時に、2021 年からは、感染対策の緩和や海外渡航再開への動きが始まりました。一部の子供たちにとっては、RSVなどのウイルスに初めて暴露される時期や年齢が変化したことが考えられます。そのことによって、初めてウイルスに暴露される乳幼児のRSV感染症の大流行を招いたのかもしれません [6]。
人々が感染にさらされる時期が変化して感染が急増したからといって、必ずしも個人の免疫が損なわれているとは限りません。コーエンらのように、昨今の感染症の流行をすべて免疫負債で説明しようとするのは無理があります。
コロナ禍での感染症の増加に対するもう一つの考え方は、COVID-19 が私たちの免疫システムにダメージを与え、感染者がインフルエンザなどの他の感染症にかかりやすくなっているのではないかという疑問です [6]。SARS-CoV-2は、他の多くのウイルスと同様、宿主の免疫、特に新型の免疫を回避したり、細胞内でウイルスを検出する免疫細胞の能力を妨害することが示されています。しかし、このような変化が、他の感染症に対する免疫に影響を及ぼすかどうかは明らかになっていません。
SARS-CoV-2は、多くのウイルスと同様、すべての感染者に同じように症状をもたらすわけではありません。高齢者や糖尿病や肥満などの基礎疾患を持つ人など、特定のグループが COVID-19 に罹ると重症化しやすいことはよく知られています。この脆弱性は、炎症を引き起こすSARS-CoV-2に対する不規則な免疫反応と関連しており、例えば、リンパ球数の減少や貪食細胞として知られる免疫細胞の変化が見られます。
それでも、これらの脆弱な人々のほとんどは、その後 2〜4ヵ月で免疫系が正常に戻りますし、ほとんどの人にとって、COVID-19 感染後の免疫障害を示唆する証拠はありません。ごく一部の患者、特に重症患者や基礎疾患を持つ患者では、感染後 6 ヵ月を過ぎても何らかの変化が残っている場合がありますが、これらの重要性は明らかではなく、基礎疾患による免疫機能への影響を考慮した長期的な研究が必要です。
この面で注目されるのは、最近の研究で、重度の COVID-19 は、病原体に対する防御の第一線である自然免疫系に、長期にわたる変化を引き起こす可能性があることが示されたことです [7]。この研究では、SARS-CoV-2が遺伝子発現の変化を引き起こし、最終的に炎症性サイトカインの産生を促進すること、感染初期に作用する IL-6 が、重症患者における長期的な炎症の主要な促進因子である可能性が高いことが示唆されています。
免疫システムの変化で言えば、SARS-CoV-2 スパイクタンパク質をコードする mRNA ワクチンは負の影響を及ぼし、特に基礎疾患患者にワクチンを反復接種すると免疫が弱まるという仮説があります。一部は陰謀論とも言われていますが、いずれも決定的な証拠は得られていません。
最近出版された総説や論説では、mRNA ワクチンの繰り返し接種による IgG4 抗体レベルの増加に触れています [8, 9]。mRNAワクチンによる IgG4 の増加は、IgE 誘導作用を抑制することによって、免疫の過剰活性化を防ぐという保護的役割を果たす可能性というよりも、むしろ、スパイクタンパク質に対する免疫寛容である可能性が指摘されています。つまり、mRNA ワクチンの繰り返し接種が、自然な抗ウイルス反応を抑制することによって、SARS-CoV-2の感染と複製を阻止できなくなる可能性があるということです。
また、日本の研究では、透析患者への5回のmRNAワクチン接種で、SARS-CoV-2に対する液性免疫は維持されていたものの、一部に細胞性免疫反応性が低下したことが報じられています [10]。
これらのネガティブな結果は、mRNA ワクチンを接種したすべての人に影響するわけではないと思われます。遺伝的感受性、免疫不全、合併症のある人は、おそらく最も影響を受けやすいでしょう。しかし、COVID-19 に対して脆弱な人たち(高齢者、糖尿病患者、高血圧患者、免疫不全者)が、mRNA ワクチンの反復接種による悪影響を受ける可能性も高いとすれば、彼らをブースター接種することは適切なのか?というパラドックスを生じます [8]。
現時点では、mRNA ワクチンの反復接種がもたらす IgG4 レベルの上昇による悪影響があるとしても、それを正確に解読することは困難です。とはいえ、これらの所見を考慮すると、公衆衛生における COVID-19 ワクチン接種、ブースター接種の妥当性を再考することが急務でしょう [9]。
以上のように、免疫負債、COVID-19罹患、ワクチン接種の影響について、いずれもが免疫低下に関連して仮説が立てられているわけですが、それらが感染症増加の要因になっているかどうかは、依然として不明です。
おわりに
感染症の流行を考える際に、感染対策を施せば感染症が減り、それを解除すればまた増えると考えるのが一番わかりやすいです。過去10年間の様々な感染症の年次流行パターンは、これを支持しているように思えます。この単純な考えをすっ飛ばして、科学的証拠もない状態で、免疫の変化に基づく免疫負債で説明するのは、やはり無理と言うべきものでしょう。
免疫負債はあくまでも仮説の段階であり、検証を待たずして、言いっぱなしの状態ではよくありません。なぜなら、「感染することによって免疫を鍛える」という逸話を生む原因となり、子どもの命や健康を危険に曝すことにもなりかねないからです。最新の研究データは、幼児が呼吸器系感染症に罹ることによって、免疫の発達と連動している呼吸器粘膜表面のマイクロバイオームの構築に障害が生じ、生涯にわたる肺の健康に影響を及ぼす可能性があることを示しています [11]。
その意味で、メディアに登場す日本の専門家や医者が、こぞって免疫負債を持ち出して感染症の増加を解説している姿は無責任としか言いようがありません。
引用文献
[1] Cohen, R. et al.: Pediatric Infectious Disease Group (GPIP) position paper on the immune debt of the COVID-19 pandemic in childhood, how can we fill the immunity gap? Dis. Now. 51, 418-423 (2021). https://doi.org/10.1016/j.idnow.2022.12.003
[2] Cohen, R. et al.: Immune debt: Recrudescence of disease and confirmation of a contested concept. Infect. Dis. Now. 53, 104638 (2023). https://doi.org/10.1016/j.idnow.2022.12.003
[3] 厚生労働省・国立感染症研究所: IDWR感染症週報. 25, 2023年第40週(10月2日〜10月8日). https://www.niid.go.jp/niid/images/idwr/pdf/latest.pdf
[4] Hatter, L. et al.: Respiratory syncytial virus: paying the immunity debt with interest. Lancet Child. Adolesc. Health 5, e44-e45 (2021). https://doi.org/10.1016/S2352-4642(21)00333-3
[5] Wright, T.: ‘Immunity debt’: Why experts say this new term promotes COVID-19 ‘misinformation’. Global News Nov. 12, 2022. https://globalnews.ca/news/9272293/immunity-debt-covid-19-misinformation/
[6] Cruickshank, S.: Does COVID really damage your immune system and make you more vulnerable to infections? The evidence is lacking. The Conversation January 20, 2023. https://theconversation.com/does-covid-really-damage-your-immune-system-and-make-you-more-vulnerable-to-infections-the-evidence-is-lacking-197253
[7] Cheong, J.-G. et al.: Epigenetic memory of coronavirus infection in innate immune cells and their progenitors. Cell 186, 3882-3902 (2023). https://doi.org/10.1016/j.cell.2023.07.019
[8] Uversky, V. N. et al.: IgG4 antibodies induced by repeated vaccination may generate immune tolerance to the SARS-CoV-2 spike protein. Vaccines 11, 991 (2023). https://doi.org/10.3390/vaccines11050991
[9] Pillai, S.: Is it bad, is it good, or is IgG4 just misunderstood? Sci. Immunol. 8, eadg7327. https://www.science.org/doi/10.1126/sciimmunol.adg7327
[10] Tani, Y. et al.: Five doses of the mRNA vaccination potentially suppress ancestral-strain stimulated SARS-CoV2-specific cellular immunity: a cohort study from the Fukushima vaccination community survey, Japan. Front. Immunol. 14, 1240425 (2023). https://doi.org/10.3389/fimmu.2023.1240425
[11] Lloyd, C. M. and Saglani, S.: Early-life respiratory infections and developmental immunity determine lifelong lung health. Nat. Immunol. Published July 6, 2023. https://doi.org/10.1038/s41590-023-01550-w
引用したブログ記事
2022年11月22日 免疫負債?
カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2023年)