Dr. TAIRA のブログII

環境と生物、微生物、感染症、科学技術、生活科学、社会・時事問題などに関する記事紹介

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

コロナ感染男性は精子濃度が低下する

カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2022年) はじめに COVID-19における罹患後症状(post CoVID-19 conditions)の一つとして、男性の生殖機能低下が懸念されています。SARS-CoV-2は、アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)受容体を通じて宿主細胞内に侵入しますが…

「屋外でマスクは不要」キャンペーンの危険性

カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2022年) 2022.11.29更新 はじめに 前のブログ記事でも述べましたが、SARS-CoV-2のオミクロン変異体BA.5は感染力がきわて強く、基本再生産数(R0)は18.6と推定されています。これはオリジナルの武漢型に比べて約6倍、季節性イ…

パンデミックの行方

カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2022年) はじめにーコロナ収束の風潮 世界保健機構WHOの事務局長テドロス氏は、今年9月14日の記者会見で「パンデミックの終わりは見えている(The end is in sight)」と発言しました。同時に、パンデミックを終わらせること…

盛り上がらないワールドカップ?

カテゴリー:社会・政治・時事問題 2022.11.24更新 はじめに FIFAワールドカップ(WC)カタール2022が始まりました。試合のみならず、テレビのニュース画面に映し出される各国のサポーターの熱狂的な姿を見るにつけ、現場の興奮が伝わってきます。私は、20年…

免疫負債?

カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2022年) はじめに この冬は COVID-19 と季節性インフルエンザのダブル流行になると言われています。メディアは「フルロナ」などというわけのわからない名称も使っています。ダブル流行どころか、RS ウイルス(RSV)も含めた…

スパイクタンパク質とスパイクmRNAの核内移行

カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2022年) はじめに 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、特に脆弱な高齢者層に深刻なCOVID-19の病態を引き起こし、SARS-CoVやMERS-CoVよりも高い病原性と感染力を持ちます。表面の突起物であるスパイク(S)タンパク質がヒト…

不活化ワクチンのmRNAワクチンにはない意義

カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2022年) はじめに 私は約1年半前のブログ記事で、mRNAテクノロジーを使った今のCOVID-19ワクチンは失敗ではないかと述べました(→ワクチンとしてのスパイクの設計プログラムの可否)。主な理由は二つあります。その一つはウ…