冬場は、エノキの根元の枯葉のチェックがルーチン・ワークになっていますが、主に対象としているオオムラサキ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラの幼虫以外にも、いろいろな種類の昆虫が出てきます。中には意外!と思うものもあります。
今日枯葉の裏側から出てきたのは、ヒカゲチョウ Lethe sicelis の幼虫でした(写真1)。タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科に分類されるチョウの一種であり、尾部にある開いた突起がタテハチョウを思わせます。越冬態は幼虫ですが、食草はエノキではなくイネ科のササ類です。ちなみに写真1に写る枯葉はエノキではありません。
ヒカゲチョウの幼虫はササのブッシュなどにはよくいますが、実際なぜエノキの根元にいるのかよくわかりません。付近にはササはありませんでした。
写真1
別のエノキの根元からは、シロモンヤガ Xestia c-nigrum が出てきました。こちらはエノキの枯葉にしがみついていました。野菜の害虫として知られている本種ですが、これもエノキの根元にいるとは予想外でした。
写真2